- ホーム
- 症例
- 神経科/眼科/整形外科
- 「目が見えていないかも…」考えられる原因とは?
2024年6月1日
「目が見えていないかも…」考えられる原因とは?
犬は人よりも年を取るスピードが速く、7歳を超えるとシニア期に入ります。
年を取れば取るほど病気も増えていきますが、目もその一つです。
「最近物によくぶつかるようになった」「ご飯やおやつの位置を間違える」などの症状がみられる場合、視力が落ちている/なくなっている可能性があります。
【原因】
視力の低下/喪失の原因として、大きく5つ挙げられます。
1⃣外傷
2⃣白内障
3⃣緑内障
4⃣代謝異常…糖尿病
5⃣網膜/視神経異常
このうち5⃣網膜/視神経異常で最も多い遺伝性疾患は進行性(遺伝性)網膜萎縮症(PRA)と呼ばれる病気です。
これは徐々に進行する病気で、症状は「夜だけ見えずらそう(夜盲)」から始まります。
好発犬種が知られており、ラブラドールレトリバー、ダックスフンド、プードル、シュナウザー、コッカースパニエルなどが挙げられます。
現在、残念ながら治療法はありません。
これとは逆に、急に目が見えなくなる5⃣の病気として、突発性後天性網膜変性症候群(SARDS)があります。
これは1日~2週間の間に急速に両目が失明する疾患で、免疫疾患やホルモン疾患との関連が疑われていますが、原因ははっきりとはわかっていません。
こちらも現在、残念ながら治療法はありません。
【最後に】
目は動物さんとコミュニケーションを取る大切な器官です。
進行する前に対処すると視力が回復してくれるケースもありますので、少しでも変だと思われたら病院を受診していただくことをお勧めします。
⇩こちらも是非ご覧ください⇩
その他の記事
-
肺高血圧症
今回の症例は『肺高血圧症(pulmonary hypertension: PH)』です。
肺高血圧症は肺動脈圧の上昇を主として、様々な疾患から2次的に生じることの多い…6年前 -
犬の瞬膜腺脱出(チェリーアイ)とは? | 実際の手術写真を使って解説
瞬膜腺とは内眼角側にあるT字型の軟骨を支えに存在しています。この瞬膜は眼球の物理的な保護、眼脂の除去、涙を眼球に広げてくれるなどの働きがあり、瞬膜の裏側に存在するのが瞬膜腺…
11か月前
-
犬の甲状腺機能低下症について | 元気がないや皮膚症状は甲状腺機能低下症の初期症状かも? ~検査および診断編~
こちらの記事では甲状腺機能低下症における検査および診断について解説していきます。 甲状腺機能低下症では、様々な検査が検査が併用される場合があります。 甲状腺機…
4か月前 -
発作重責・脳炎
犬によく見られる特発性髄膜脳脊髄炎の一種で、多因性の疾患であり、明確な原因は不明です。臨床症状は大脳病変の部位によって異なり、発作や虚弱、旋回運動、視覚障害などを呈し、最終…
6年前 -
腫瘍科
獣医療の発展に伴いペットの長寿化が進み、ペットの死因でも悪性腫瘍(ガン)が上位を占めるようになってきました。 犬の平均寿命 14.76 歳、猫の平…
3年前 -
食道バルーン拡張術にて治療した食道狭窄の猫の1例
食道狭窄とは食道内腔が異常に狭くなることで嚥下障害が生じる病態のことを言います。 主な原因としては、薬物や化学物質による化学的な粘膜傷害、過度な嘔吐や胃酸の逆流(逆流…
1年前 -
胸腺腫摘出を実施した猫の1症例 | 実際の手術写真を用いて解説
胸腺腫とは犬や猫で稀に発生する前縦隔腫瘍の一つです。 胸腺は若齢動物では発達していますが、基本的に成長とともに萎縮し小さくなります。胸腺腫では、この胸腺の上皮細胞が…
2か月前 -
紐状異物
紐状異物は危険な異物の一つで、特に猫に多く見られます。 消化管は食べ物を消化・吸収するために蠕動運動をしています。紐によって手繰り寄せられた消化管は、蠕動運動によって…
3年前 -
犬と猫の慢性腎臓病(CKD)について解説 | 多尿や体重減少は慢性腎臓病の初期症状かもしれません!
最近 "おしっこの量が増えた" や "体重が減ってきた" などが認められることはありませんか? もしかしたら、それは慢性腎臓病の初期症状かもしれません。 慢性…
4か月前 -
犬と猫の混合ワクチンについて | どれが家の子に合うの?
コロナの影響によって”ワクチン”という言葉をよく耳にするかと思います。わんちゃん、ねこちゃんと一緒にいると、はがきなどによって混合ワクチンのお知らせが届くと思います…
3年前
