ご予約はこちら
045-932-5151
2023年10月24日

2023年度 春の健康診断 結果報告🌸

こんにちは、しょう動物病院です。

今年もあっという間で、残すところ後2か月となりました。急に冷え込み体調を崩してしまう子が増えたように感じます。

例年通り、今年もフィラリア予防の時期に合わせて「春の健康診断」を実施いたしました。今回はその結果を皆様と共有したいと思います。

 

今年健康診断をしていただいた動物さんは、合計でワンちゃん203頭ネコちゃん39頭でした。このうち、1項目でも異常があった子は、ワンちゃん52%、ネコちゃん51%と、約半分の子が異常値ありという結果になりました。

ワンちゃんもネコちゃんも、やはり高齢になるにつれて異常値がある子の割合が高くなっています。

 

ここからはワンちゃん、ネコちゃんそれぞれについて詳しく見ていきます。

まずはワンちゃんの年齢別の結果です。

若齢の子ではASTやALTといった肝酵素の上昇が目立ちました。10歳以上の子では、ALPやTG(中性脂肪)、LIPAといった内分泌疾患や膵臓に関わってくる数値の上昇が目立っています。

 

次にネコちゃんの年齢別の結果です。

やはりネコちゃんでは高齢になるにつれて腎臓の数値が高くなっており、特に10歳以上の子においては全頭に腎数値の上昇がみられました。

 

高齢になるにつれて体調を崩すことが多くなり、病院で検査をしていただく機会も増えます。

しかし今回の結果を見ていただくと分かる通り、若齢の子で症状が出ていなくても異常値があることが少なくありません。

特にネコちゃんは体調の悪さをあまり表面に出さないので、何かおかしいと気が付いた時には重症化してしまっていることがあります。

ワクチンやノミダニ予防の認識がワンちゃんほど広がっておらず、病院に来る機会が少ないことも発見が遅れる原因の一つです。

どんな病気が隠れているにしろ、症状が出る前に対処してあげることが大切です。

春だけでなく、年中健康診断は受け付けておりますので、お気軽にお問い合わせください!

その他の記事

  • 胆泥症・胆嚢粘液嚢腫

     胆嚢とは、肝臓で作られた胆汁の貯留を行う臓器で、方形葉と内側右葉に埋まるように位置しています。胆嚢から発生する疾患には胆石、胆泥、胆嚢粘液嚢腫および胆嚢炎などがあります。…

    3年前
  • 犬の尿石症について ~症状や治療法について説明します~ 

    尿石症とは?

    尿石症とは、腎臓や尿管、膀胱、尿道などの尿路のいずれかの部位に結石ができる病気です。結石が存在する部位によって、…

    3か月前
  • 食道バルーン拡張術にて治療した食道狭窄の猫の1例

    食道狭窄とは食道内腔が異常に狭くなることで嚥下障害が生じる病態のことを言います。 主な原因としては、薬物や化学物質による化学的な粘膜傷害、過度な嘔吐や胃酸の逆流(逆流…

    8か月前
  • 低侵襲手術(内視鏡を用いた膀胱結石の摘出)

     膀胱結石は犬、猫ともに発生頻度の多い泌尿器疾患です。体質により再発を繰り返すことが多いですが、手術時に細かな結石を取り残してしまうことによって術後早期に膀胱内に結石が確認…

    2年前
  • 短頭種気道症候群

    短頭種気道症候群とは多くが先天性で、パグやフレンチブルドッグなど短頭種に生じる疾患の総称です。外鼻腔狭窄、軟口蓋過長症、気管低形成を先天的に生じ、持続的な気道抵抗の増加によ…

    2年前
  • 狂犬病予防

    ”狂犬病予防接種”、皆さんは毎年きちんと接種されていますか?どうして毎年接種しないといけないの?接種の必要はあるの?と思う方もいるかもしれません。狂犬病は皆さんが思…

    2年前
  • べトスキャン イマジストが導入されました!

    この度、国内初のAI技術を応用した検査と専門医による診断サービスが可能な"べトスキャン イマジスト"という検査機器が当院に導入されました!     …

    12か月前
  • ネコちゃんに多い内分泌疾患 甲状腺機能亢進症

    甲状腺は喉にあり、甲状腺ホルモンを分泌します。甲状腺から異常にホルモンが分泌されてしまう病気を甲状腺機能亢進症と言います。   診断するにはそれほど複雑…

    8か月前
  • 消化管穿孔

    消化管穿孔は外傷、異物、腫瘍など様々理由で生じます。今回は消化管の穿孔により細菌性腹膜炎を生じた猫を紹介いたします。 雑種猫 2歳9カ月 去勢雄 数日前から食欲…

    2年前
  • 尾状葉乳頭突起の肝葉切除(肝細胞癌) 

    犬の肝臓の腫瘍性疾患において一番多く発生する腫瘍は肝細胞癌です。日常の臨床的にもよく遭遇する腫瘍で、発生の形態によって孤立性、多発性、び慢性に分けられます。経過としては徐々…

    1年前