ご予約はこちら
045-932-5151
2023年5月28日

犬の脾臓腫瘍

犬の脾臓腫瘍は中・高齢で好発し、1/3~1/2が悪性とされています。腫瘍破裂や出血により劇症を呈することもあれば、症状が認められない場合も少なくありません。今回紹介する症例も症状がなく、健康診断で脾臓腫瘍が見つかりました。

症例:犬、去勢雄、10才7ヶ月

元々の主訴は眼でしたが、年齢もあり健康診断をすることになりました。

血液検査、レントゲン、エコーを行ったところ、脾臓に直径約3㎝の腫瘍が見つかりました。

オーナー様と相談の結果、脾臓摘出をすることになりました。

病理検査の結果は「組織球肉腫」でした。

これは悪性腫瘍の一つで、抗がん剤が適用となる腫瘍です。

脾臓以外にも様々な臓器に転移する可能性があり、定期的な抗がん剤と検診が必要となります。

本症例も抗がん剤と検診を定期的に行っており、現在転移は見られず元気に過ごしてくれています。

脾臓腫瘍はエコーで簡単に発見ができます。

脾臓は血の塊のような臓器で、悪性であれ良性であれ大きい腫瘍は破裂の危険性がありますが、先述の通り症状がないことも多いのです。

いつも通り元気に過ごしてくれていても命にかかわる病気が潜んでいることもありますので、定期的な健康診断をお勧めします。

当院でも血液検査から尿検査、便検査、エコーまで健康診断のコースをいくつもご用意しておりますので、お気軽にお問合せ・ご来院いただければと思います。

腫瘍科のページ

その他の記事

  • 新しい「がん」の血液検査:血中ヌクレオソームの測定

       獣医療の発展に伴いペットの長寿化は進んでいますが、その中でも死因の上位にあげられるのが悪性腫瘍、いわゆる「がん」です。特にワンちゃんの死因では「がん」が第1位に…

    1年前
  • ワクチンによるアナフィラキシーショック

    毎年たくさんのワンちゃんネコちゃんが予防接種のために来院しています。 病原体の病原性を弱めたり無毒化したものをワクチンとして接種することで、 恐ろしい感染症に対…

    2年前
  • 腎瘻チューブの設置により尿管が疎通した腎盂腎炎の症例

    腎孟腎炎は腎孟および腎実質の炎症で,原因としてもっともよくみられるのは細菌感染です。 今回は腎盂腎炎に伴い尿管閉塞を起こした猫に対して、経皮的に腎瘻チューブを設置し、…

    4年前
  • 胸腺腫摘出を実施した猫の1症例 | 実際の手術写真を用いて解説

    胸腺腫とは犬や猫で稀に発生する前縦隔腫瘍の一つです。 胸腺は若齢動物では発達していますが、基本的に成長とともに萎縮し小さくなります。胸腺腫では、この胸腺の上皮細胞が…

    3週間前
  • 先天性門脈体循環シャント

     先天性門脈体循環シャントは生まれつき血管に異常のある病気です。なんとなく元気がなかったり、成長が悪かったりと特異的な臨床徴候を出さないこともあり、血液検査をしないとわから…

    2年前
  • 狂犬病の予防や症状、法律について解説 | 毎年接種の必要性とは?

    ”狂犬病予防接種”、皆さんは毎年きちんと接種されていますか?どうして毎年接種しないといけないの?接種の必要はあるの?と思う方もいるかもしれません。狂犬病は皆さんが思っている…

    3年前
  • ”麻酔前検査”をお勧めしています

    手術をするにあたって、人の場合と同様に犬ちゃん猫ちゃんにも全身麻酔をかける必要があります。麻酔前検査では、この全身麻酔が安全にかけられるかどうかを評価するための検査となり…

    3年前
  • 食道バルーン拡張術にて治療した食道狭窄の猫の1例

    食道狭窄とは食道内腔が異常に狭くなることで嚥下障害が生じる病態のことを言います。 主な原因としては、薬物や化学物質による化学的な粘膜傷害、過度な嘔吐や胃酸の逆流(逆流…

    1年前
  • 腫瘍科

     獣医療の発展に伴いペットの長寿化が進み、ペットの死因でも悪性腫瘍(ガン)が上位を占めるようになってきました。   犬の平均寿命 14.76 歳、猫の平…

    3年前
  • 先天性疾患 心膜横隔膜ヘルニア整復

    腹膜心膜横隔膜ヘルニア(Peritoneopericardial Diaphragmatic Hernia;PPDH)は、「心膜横隔膜ヘルニア」とも呼ばれる、先天的に発生す…

    6か月前