ご予約はこちら
受診ご希望、獣医師の方 045-932-5151
企業、法人の方 090-6770-5244
  • ホーム
  • 症例
  • 泌尿器科/内分泌科
  • 副腎皮質機能低下症(アジソン病)について解説 | 最近いつもより元気や食欲がないは病気のサインかも?~検査・診断編~
2025年11月25日

副腎皮質機能低下症(アジソン病)について解説 | 最近いつもより元気や食欲がないは病気のサインかも?~検査・診断編~

こちらの記事では副腎皮質機能低下症(アジソン病)の症状について解説していきます。

副腎皮質機能低下症(アジソン病)は特徴的な外豹の変化がないため、検査が重要となってきます。

ぜひ最後までお読みいただいてご参考にしていただければと思います。

必要な検査および診断は?

① 一般血液検査・生化学検査

まず血液検査を行い、アジソン病を疑う手がかりを探します。
特徴的な所見としては、以下の通りです。
・ナトリウム(Na)の低下
・カリウム(K)の上昇
・Na/K比の低下
・腎数値の上昇
・低血糖
・貧血
・低コレステロール、低タンパク血症
・CRP(炎症マーカー)の高値

これらが見られる場合は、アジソン病を強く疑い、次のホルモン検査へ進みます。

②ACTH刺激試験(確定診断)

アジソン病の確定にはACTH刺激試験を行います。
これは、副腎を刺激するホルモン(ACTH)を注射し、その前後の血中コルチゾール濃度を比較する検査です。

検査の流れ
1. 採血して、ACTH投与前の血中のコルチゾール値を測定
2. 合成ACTHを筋肉に注射
3. 約一時間後に再度採血し、ACTH投与後のコルチゾール値を測定

検査の結果
健康な犬  :ACTHを投与すると副腎が刺激されてコルチゾール値がしっかり上昇します
アジソン病の犬 :ACTHを投与して副腎を刺激しても反応せず、コルチゾール値が上昇しません

この結果から、アジソン病と確定診断することができます。

③腹部超音波検査

副腎のサイズ確認をします。アジソン病では萎縮していることが多いです。

萎縮した副腎

                            ※萎縮した副腎の超音波検査画像です

 

副腎皮質機能低下症(アジソン病)は、特異的な臨床症状がないため定期検査が重要になってきます。

早期発見のためにも定期検査はお勧めいたします。

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

副腎皮質機能低下症(アジソン病)についてはこちらのリンクからそれぞれのページに飛べますのでぜひご参考にしてみてください。

 

▼ 副腎皮質機能低下症(アジソン病)とは?

▼ よく見られる症状について

▼ 治療について

その他の記事

  • 甲状腺腺腫および肺腺癌に対して外科的介入を実施した猫の1症例 | 実際の手術写真を用いて解説

    ” 最近食欲はあるのに体重は減ってきている ” ” 落ち着きがなくなり、攻撃的になったり、夜中に鳴くようになった ” このような症状が認められることはありま…

    8か月前
  • 短頭種気道症候群

    短頭種気道症候群とは多くが先天性で、パグやフレンチブルドッグなど短頭種に生じる疾患の総称です。外鼻腔狭窄、軟口蓋過長症、気管低形成を先天的に生じ、持続的な気道抵抗の増加によ…

    3年前
  • 猫の盲腸腺癌

    猫の体重減少には様々な原因があります。甲状腺機能亢進症や慢性腎不全、糖尿病や腫瘍などが代表的な疾患です。特に、このような病気は急激に体調に変化をもたらすわけではなく、ゆっく…

    4年前
  • 猫の乳腺腫瘍

     猫の乳腺腫瘍は犬の乳腺腫瘍と比較して悪性度が高く、おおよそ80%が悪性の癌であると言われています。雌猫に発生する腫瘍のうち17%が乳腺腫瘍であり、比較的発生率の多い腫瘍で…

    2年前
  • 犬の甲状腺機能低下症について | 元気がないや皮膚症状は甲状腺機能低下症の初期症状かも? ~検査および診断編~

    こちらの記事では甲状腺機能低下症における検査および診断について解説していきます。 甲状腺機能低下症では、様々な検査が検査が併用される場合があります。 甲状腺機…

    9か月前
  • 膝蓋骨脱臼の整復

     膝蓋骨脱臼は小型犬に多い整形疾患です。膝蓋骨が大腿骨の滑車溝から外れてしまうことで膝関節伸展機構が正常に機能せず、膝をうまく伸ばせない状態になってしまいます。典型的な臨床…

    3年前
  • 発作重責・脳炎

    犬によく見られる特発性髄膜脳脊髄炎の一種で、多因性の疾患であり、明確な原因は不明です。臨床症状は大脳病変の部位によって異なり、発作や虚弱、旋回運動、視覚障害などを呈し、最終…

    7年前
  • 犬の外傷性股関節脱臼

    犬の起こりやすい外科疾患の中に股関節脱臼というものがあります。股関節脱臼は全ての外傷性脱臼の中でも最も発生が多く、全ての年齢に起こり、犬種や性差に関係なく発生します。主に…

    2年前
  • 犬の胆嚢粘液嚢腫について | 進行してから症状が現れる恐い病気でもあります

    胆嚢粘液嚢腫とは主に犬で多く見られる疾患で、胆嚢という臓器に可動性の乏しい粘液が過剰に溜まることで発症するとされています。一昔前までは稀な疾患とされていましたが、近年では…

    7か月前
  • 犬アトピー性皮膚炎|病態について

    アトピー性皮膚炎とは、 「遺伝的素因を有した、痒みを伴うT細胞(炎症細胞の一種)を主体とした炎症性皮膚疾患」 と定義されています。 「遺伝的素因」を有して…

    2年前