ご予約はこちら
045-932-5151
2025年11月14日

犬の副腎皮質機能低下症(アジソン病)について解説 | 最近いつもより元気や食欲がないは病気のサインかも?

最近、” 少し元気がない ” や ” 食欲がいつもよりない ” などの症状が見られることはありませんか?

副腎の病気には機能が下がってしまう、副腎皮質機能低下症(アジソン病)というのがあります。アジソン病では、アジソン病だとすぐわかる特異的な症状がないため、重症化して初めて気づくケースも少なくありません。

今回はこの副腎皮質機能低下症(アジソン病)について解説していきます。

もしかして?と思った飼い主様はぜひ最後までご覧ください。

 

📌 目次

 

▼ 副腎皮質機能低下症(アジソン病)とは?

▼ よく見られる症状について

▼ 必要な検査および診断について

▼ 必要な治療について

 

副腎皮質機能低下症(アジソン病)とは?

副腎皮質機能低下症は副腎皮質から分泌されるホルモンが少なくなる病気のこと言います。

原因としては、自然発生によるものや医原性によるものが報告されていて、原発性(副腎皮質の萎縮または破壊が原因)または二次性(腫瘍の浸潤、炎症、感染、梗塞、外傷による下垂体または視床下部の機能不全などが原因)によって発症します。中でも、原発性の副腎皮質機能低下症のことをアジソン病と言います。犬では比較的まれな病気で、猫では非常にまれな病気であるとされています。幅広い年齢で診断はされますが、若齢~中齢の犬での発生が多いとされています。

 

アジソン病には定型アジソンと言われるものと、非定型アジソンと言われる大きく2つの種類があり、典型的なアジソン病(定型アジソン)では副腎皮質から分泌されるグルココルチコイド(主にコルチゾール)とミネラルコルチコイド(主にアルドステロン)の両者が不足しますが、非定型アジソンではグルココルチコイドのみが不足します。

アジソン病の症状は、副腎皮質の機能の約90%が失われたことで現れます。そのため、初期には副腎皮質の予備能力が残っているため、ストレスが加わったときだけ間欠的に見られます。

 

副腎皮質機能低下症のイラスト

 

アジソン病は放置すればショック(副腎クリーゼ)を引き起こし、死に至る可能性があるため、適切な診断や治療が必要となります。早期の発見は難しいですが、症状が出ている場合は注意が必要となります。

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

こちらのリンクよりそれぞれのページに移行できますので、ぜひ参考にしてみてください。

▼ 見られる症状について

▼ 必要な検査および診断について

▼ 治療法について

※ 1週間ごとに記事の更新を行っております

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

Q&A

Q. 副腎皮質機能低下症(アジソン病)の検査は行っていますか?

A. はい。当院ではアジソン病に対する検査を行っております。

 

Q. 副腎皮質機能低下症(アジソン病)に対する治療は行っていますか?

A. はい。当院ではアジソン病に対する治療も行っております。

その他の記事

  • 副腎腫瘍について解説 | よくお水を飲む、尿が薄くて多いは病気の初期症状かも!? ~治療編~

    こちらの記事では副腎腫瘍の症例での必要な治療について解説していきます。 副腎腫瘍の治療では大きく外科治療と内科治療に大きく分けられます。 それぞれの治療法を解説…

    4日前
  • 腹腔鏡下肝生検

     ワンちゃんやネコちゃんでも健康診断で肝臓の数値が高い子を多くみかけます。一般的には症状がなく、元気そうにみえる子がほとんどですが、重病が隠れていることもあります。 …

    2年前
  • アレルギー食|たくさんありすぎてどれを選んでいいか分からない?種類と使い分けについて

    ペットショップや薬局のペットフードコーナーで「アレルギー体質の子向け」と書かれたフードを見かけたり、獣医さんから「アレルギーかも」と言われたことはありますか? アレル…

    4か月前
  • 消化器科

    『消化器疾患』吐出、嘔吐や下痢、食欲不振や体重減少などが認められたら消化器疾患を考えます。消化器とは、口、のど、食道、胃、小腸(十二指腸・空腸・回腸)、大腸、肛門まで続く消…

    2年前
  • 高悪性度消化器型リンパ腫を外科摘出後、抗がん剤を行なった猫

    消化器型リンパ腫は猫のリンパ腫のうち最も多くの割合を占めるものであるのと同時に、猫の消化管において最も発生率の高い腫瘍としても知られています。   症例 猫 雑…

    1年前
  • 肋間開胸術による犬の肺腫瘍切除

    今回は他院にてレントゲン撮影をした際に肺腫瘍が見つかり、セカンドオピニオンとして当院を受診し、CT検査及び肺葉切除によって腫瘍を摘出した一例を紹介します。 a …

    11か月前
  • 循環器科

    循環器疾患とは血液を全身に循環させる臓器(心臓や血管など)が正常に働かなくなる疾患のことです。代表的な疾患としては、心臓病(弁膜症、心筋症)、高血圧、脳血管障害などがありま…

    2年前
  • 猫の会陰尿道造瘻術

     尿石症(腎結石や尿管結石、膀胱結石など)は若い猫ちゃんでも起こる一般的な病気です。猫ちゃんにできやすい結石はストルバイト結石とシュウ酸カルシウムの2種類です。   …

    2年前
  • 犬・猫の混合ワクチン

    コロナの影響によって”ワクチン”という言葉をよく耳にするかと思います。わんちゃん、ねこちゃんと一緒にいると、はがきなどによって混合ワクチンのお知らせが届くと思います…

    2年前
  • 心室中隔欠損症(VSD)

     心臓は、様々な臓器に酸素を供給するために血液を送り出す器官です。  全身に酸素を供給した血液(=酸素が少ない血液。青い部分)を取り込んで、肺で酸素を取り込んだ血液(…

    2年前